江戸時代の蕎麦に続いて、つゆも再現してみます。
「本朝食鑑」のレシピです。
味噌のたれ汁一升、好酒五合、混ぜととのへ、乾鰹細片四五十銭を煮る事半時ほど、緩火によろし。蒸し熟し、塩・たまり醤油を以て調和し、再び温める。
これだと量が多いので、それぞれ五分の一くらいにしてやってみます。
はじめに、水360㏄で味噌40gを溶かします、味噌の分量が書いてなかったので40gにしました。
味噌は、もらった自家製のものです。
市販のものを使うと、美味しくなってしまいそうなので。
布でこします。
酒を一合、180㏄。
細かくしたかつお節四五十銭(150gから200gだそうです)、これを五分の一にするとかなり多くなりそうなので、今回は20グラムにしました。
弱火で1時間煮ます。
1時間後に布でこします。
少し置いて熟します。
塩とたまり醤油で味を調えて、もう一度火にかけます…。
忘れてしまいました。
このままでも十分美味しかったので、次回ちゃんとやります。
一応これで完成です。
一口試食、ちゃんとだしの香りがします。
昔の人は、鰹節が香らなくなるまで煮る、と言ってますが、ちょっとその意味が分からないので、これでいいのかどうか。
かつお節がこれだけ入れば、おいしくなるとは思いました。
しかし、薄削りを長時間煮てしまうと、”雑味”や”苦み”みたいなものが出てしまうかもしれないと心配でしたが、全くそのようなことはありません。
酒が少し多くて、アルコールが強くなってしまいました。
砂糖は入ってませんが、お酒が入っているので、甘味は感じます。
味噌は少なかったのか、みその味は薄かったです。
やってみる前は、かなり不安でしたが、全体的に予想外によくできたと思います。
味噌はこのくらい薄くてもいいかもしれません、酒を減らして、かつお節をもっといいものを使って、今回忘れてしまった、塩と醤油で調整して、かなり良くなりそうな気がします。
今までとは全く違ったもりつゆができそうですが、当店の細いもりそばには合わないので、もっと太いそばのほうが合いそうです。
このつゆに合うそばはどんなものがいいか、バランスを考えてそばを選んで、そのうち手挽きのそばつゆで出してみたいです。
蕎麦全書によると、からーい大根おろしのしぼり汁を、たっぷり入れて食べるのがおすすめらしいです。
やってみる前は、いかにもまずそうだと思っていましたが、あっという間に二人分完食。
うーん、実は、江戸時代の人たちのほうが、蕎麦のことをよく知っていて、この食べ方が蕎麦を食べるには、一番おいしい食べ方だったりして。
現代の、のど越しと食感を楽しむ食べ方は、私たちが”手抜き”の蕎麦にならされているだけだったりして。
なんてことを、あらためて考えさせられました。
次は、友蕎子さんの自家製そばつゆを再現してみます。