今日は、「蕎麦の事典」に載っていた、「蕎麦飯」(そばめし)を作ってみました。
ご飯と一緒に、そばの抜き実を、炊いたり蒸したりしたご飯です。
1801年版、「料理早指南」という本の、二、苗字飯(めうじめし)秋の部。
新蕎麦ひきぬきの宜しきを麦の加減にえましてよく洗ひ、笊に入れて水を切りおき、さて飯をこはくほろほろとする加減に炊きおき、蕎麦をまぜて甑(こしき)に入れて蒸すなり。加役...。
む、難しい。
よく分かりません、が、新蕎麦の抜き実を、麦のように良く洗って、ざるで水をきって、ご飯を”ほろほろ”の加減に炊いて、それに蕎麦を混ぜて蒸す、みたいなことだろうと思います。
甑(こしき)は米などを蒸すための土器らしいです。
薬味のことも書いてありました。
その翌年に刊行された、「名飯部類」という本の、上、名品飯の部の蕎麦飯。
去皮蕎麦(信州より出る俗にそば米と云う)四合、米六合の量りにてまぜ合し洗ひ、炊水一升三合余を以て常のごとく炊熟す。
こちらのほうが、分量が書いてあって、分かりやすかったので、米とそばの抜き実を六対四の割合にして、炊飯器で炊いてみました。
米は一合、160グラム、水とか酒は一合、180ccだそうです。
米100グラム。
抜き実60グラム。
合計160グラム。一合を米を炊くときと同じに炊いてみます。
完成。
米の色が、多少濃くなりました。
試食してみました。
一口、うまい。
食感がモチモチして、普通の米を食べた時とは、明らかに違います。
そばの実の芯は残っていなくて、口に入れた時の違和感は、全く感じません。
もう一口、かみしめていると、甘味を強く感じます。
噛めば噛むほど甘くなっていきます。
あまり期待していなかったので、予想外の美味しさに、びっくりしました。
懐石などで出すと喜ばれるらしいので、いずれ何らかの形で出してみたいです。
「蕎麦飯」、簡単で美味しい、すごい。
また一つ、引き出しが増えた気がして、気分良く寝られそうです。
いや、確定申告、やらなければ…。