今日は、そばの「打ち粉」について考えてみました。
当店の打ち粉は、製粉会社から購入しています。
多くのそば屋さんはそうだと思います。
打ち粉はそば同士をくっつかないようにするための粉、だけではなく他の意味もあるのでしょうか。
そばの打ち粉にはどのような粉を使えばいいのか。
有名な名人のお店は、打ち粉にサラサラの「さらしな粉」を使います。
「とも粉」と言って、そばを打つ粉と”同じそば粉”を打ち粉に使って、打つ方もいるようです。
粗挽きのそばを打つときに、それと同じ粗挽きの粉をとも粉として、打ち粉に使うんだそうです。
このようなことを聞くと、打ち粉にも様々な意味がある気がしてきます。
そこで、そばを打っているときに、打ち粉をどのくらい使って、どのくらいの量が減るのかを試してみます。
打ち粉が減っているのが分かれば、打っているそば自身にも打ち粉が含まれている、ということになると思います。
200gのそば打ちで、始めに300gの打ち粉を計っておいて、打ち終わった後に何グラム残っているのか。
最初に打ち粉を300g計っておきます。
残った粉が258g、86%、使った粉が42g、14%。
200gのそば打ちに42gの打ち粉を使ったということです。
42gの打ち粉がどこに行ったのかと言うと、200gのそばに入っている、ということだと思います。
次に、2㎏のそば打ちに1.5㎏の打ち粉を使ったときには、どのくらい減るのか。
残ったのは890gで、60%くらい。
一度にそばを打つ量が多いと、打ち粉を使う量が増えていきます。
打ち終わった後のそばには、落としきれない打ち粉が残りますが、思ったよりも多い量の打ち粉がそばの中には入っています。
少なくとも、減った打ち粉の半分くらいは、含まれているのではないでしょうか。
これを見てみると、打ち粉にこだわることは大事なことで、そばの味に直接かかわってきますので、とも粉を使いたくなる気持ちも分かります。
さらしな粉は高価で使えませんし、粗挽き粉は打ち粉としてはどうかと思いますが、打ち粉にもこだわった粉を使いたいものです。