そば湯について考える。

今日はそば湯について考えます。

少し調べてみたところ色々なことが書かれていますが、私がそば屋をやっていて、毎日そばを茹でていて感じたことを書いてみます。

湯桶(ゆとう)。

そば湯はそばを茹でたお湯を、湯桶(ゆとう)という入れ物に入れて出されます。それを食べ終わったそばのつゆに入れて飲むのが一般的なようです。

そば湯には水溶性のルチンやビタミンが溶け出して、栄養がたくさん含まれているといわれていますが本当にそうなのか。

ルチンやビタミンが水溶性かどうかはわかりませんが、私はそば湯の効能については、そばを茹でたお湯にはあまりないと思っています。

なぜならそばを茹でるときには大きな窯で大量のお湯を使います。

それに少量のそばを入れて茹でて、その中の少量の栄養が溶け出して、それを少量飲んで、それが本当に体に良いといえるのかどうか。

ましてやそばのつゆで割って飲むとなると大量の塩分を摂取することになります。かえって体に悪い気がします。

白濁しているドロドロのそば湯で、そば湯が美味しいのが名店だと言っている方もいるようですが、私はそうは思っていません。

私のお店に来る、そば好きのそば通の厳しいお客さんたちにそんなドロドロのそば湯を出したら「茹でるお湯かえた方がいいんじゃないの」とやんわり怒られてしまいます。

サラサラのただのお湯のほうがちゃんとそばを茹でられますし、そば屋に来たのならそば湯を飲むことより、そばそのものを食べることを楽しんでもらいたいです。

そば湯はあくまでもおまけです。というわけで、ひらいのそば湯の作り方を紹介します。

そば茶の出し殻とそばの切れ端。

そば茶を取った後の出し殻とそばを打った後の切れ端を細かくしてそれを一緒にして水で溶いておきます。

それをそばを茹でた窯のお湯(茹で湯)で溶きます。そのまま飲んでください。

これのほうがよっぽど美味しいし、栄養がある気がします。

そばつゆにネギを入れてそば湯で割ると美味しいし、毎日飲むわけではないでしょうから、当店でも出してますので遠慮なく「ゆでゆくれ」って言ってください。

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